法人カードの経理処理の仕方

法人カードの経理処理の仕方

ここまで、法人カードは経理作業がラクになるというご紹介をしてきました。
しかし、経理をするときにどのように会計処理・仕分けを入れればいいのか?
という疑問が生まれてくると思います。

銀行振り込みや現金払いと違って、クレジットカードで決済すると、購入した日とお金が引き落とされる日に違いが出てきます。

たとえば、「月末締め、翌月20日現金払い」のカードがあったとしましょう。
1月に決済した支払いは、2月20日になります。当たり前ですが、法人カードも個人カードと同じで、支払いは後日でOKです。

そこで、問題になるのは、会計帳簿への記載方法です。

複式簿記では発生主義に基づき、
「その取引はいつ発生したものなのか」
を、正確に記録しなければいけません。

つまり、1月1日に決済したものは1月1日の取引として、仕分けを入れる必要があるということです。

 

 

法人カードの支払いは、未払い金で処理するのが基本になる

クレジットカード決済の場合、
「全て未払い金で計上する」
が基本です。

勘定項目には補助科目として、カード名を設定しておくと良いでしょう。

順序としては、

1.「未払い金」として仕分けを入れる
2.仕分けのタイミングで、クレジットカードの取引を正確に記録しておく
3.現金を引き落とし口座に入れておく
4.翌日10日に引き落とし口座からカードの利用分が引き落とされる
5.未払い金を処理する

以上の流れになります。

それでは、具体例を出して見ましょう。

 

現金の場合

3月1日 旅費交通費 15,000円
3月1日 接待費 10,000円

というふうに、事象ごとに書いていけばOKですから、簡単ですね。

では、クレジットカードの場合はどうすればよいでしょうか?

 

クレジットカードの場合

翌月10日場合の場合

3月1日 宿泊費/未払金(○○カード) 10,000円
3月1日 飲食費/未払金(○○カード) 10,000円
4月10日 未払い金/普通預金 20,000円

以上のように仕分けをします。

クレジットカードで決済した利用明細はインターネット上でデータとしてダウンロードしたり閲覧も出来ますので、ノンペーパーでのを対応も可能です。

 

 

法人カードの隠れたメリット 税理士報酬が安くなるかも

経理に詳しい方ならお分かりだと思いますが、会計ソフトにはCSVファイル取り込みに対応しています。
クレジットカードの利用明細をダウンロードできるということは、エクセルでCSVファイルを会計ソフト用に加工することが出来るということです。

使い方は、明細をエクセルにインポートした後、利用している会計ソフトのフォーマットに従ってエクセルで加工し、会計ソフトにインポート。

会計ソフトに従ったフォーマットを使うと、税理士事務所での作業の手間も軽減されます。
もしかしたら、税理士への報酬が安くなるかもしれません。

毎月、現金での支払いが多数あり、それを税理士が1個ずつ打ち込んでもらっている会社が法人カードを導入すると、入力する時間が省けるので、顧問料を安くしてくれる、というわけですね。

法人カードを導入されたときは、顧問税理士さんに一度相談してみるのもいいと思いますよ。